【開催報告】2023定時総会・講演会・懇親会 作家 藤岡陽子氏が講演
2023年7月22日、高岡市のホテルニューオータニ高岡において、『2023定時総会・講演会・懇親会』が開催されました。定時総会の前には2021年9月以来の『北陸・新潟ブロック会議』も開催されました。
タイムスケジュール
14:30~15:30 北陸・新潟ブロック会議
16:00~16:20 定時総会
16:45~17:50 講演会
18:10~19:30 懇親会
19:45~21:00 2次会
・藤岡 陽子 1993文卒 小説家・看護師
・中谷内一也 同志社大学 副学長・学生支援機構長
・田中 裕一 同志社大学 学長室校友課長兼募金課長
・牧瀬 喬 同志社大学 校友連携コーディネーター
・武田 智也 1996経済卒 同志社大学 ボート部監督
・長谷川正治 1969経済卒 同志社校友会 副会長
・山﨑 真 1994商卒 同志社校友会新潟県支部 支部長
・小林 雄介 1995文卒 同志社校友会新潟県支部 幹事
・橿尾 輝之 1978経済卒 同志社校友会福井県支部 支部長
・石田 達也 1986文卒 同志社校友会福井県支部 副支部長
・髙橋 良彰 2002経済卒 同志社校友会福井県支部 事務局長
・横川 浩信 1976商卒 同志社校友会石川県支部 支部長
・多田 拓也 1977法卒 同志社校友会石川県支部 副支部長
酒井久仁夫副支部長(2000工卒)の司会で16時から始まった定時総会は、河合常晴支部長(1988商卒)の挨拶に続きご来賓が紹介され、代表して長谷川正治同志社校友会副会長から松岡敬会長のメッセージが代読されました。河合支部長が議長を務め議事に入り「第1号議案 2022年度活動報告及び収支報告承認の件」「第2号議案 2023年度事業計画(案)及び予算(案)承認の件」は松井克仁幹事長(1992文卒)の代理中川浩一副支部長(1994文卒)から、前年度の通信費が大幅に削減された理由と、今年度の協賛金についての詳しい議案説明があり、田口雅康監事(1987経済卒)の監査報告の後、異議なしの声と会場の拍手をもって原案通りに可決承認されました。その後、8月1日から6日まで富山県神通峡の県漕艇場で合宿を行う同志社大学ボード部の武田智也監督(富山東高出身)への激励金の贈呈式が執り行われ、武田監督から、ご自身とボートとの出会い、同志社ボート部の栄枯盛衰、松井克仁幹事長との繋がりから今回の富山合宿開催までの経緯などの話がありました。
定時総会が想定より早く終わったため少々長くなった休憩のあと、新潟県支部の山﨑支部長から2023年12月2日に開催される『同志社フェアin新潟』のPRがありました。『同志社フェアin富山』の時も新潟県支部から多くの校友がきてくれたので、みんなで新潟に行きましょうね!!
さて、本日のメイン、藤岡陽子さんの講演。バブル世代だが就職活動時は就職氷河期で、小説家になりたかったが全国の新聞社を受けるために毎日履歴書を書き続けたこと。就職した報知新聞社で高校野球の記者時代に出会った優勝候補の天理高エースが予選で負けた時の取材で吐露した本音の言葉で気付いたこと。あり得ないようなシチュエーションで出会った東京外大教授との縁で留学したタンザニアでの出来事。病人の前に無力だったタンザニアでの悔しさから目指した看護師だが合格と同時に授かった新しい命のことを入学式当日に担任に告白した時のこと。看護師と小説家と子育ての三足の草鞋を履きながら本格的な小説家デビューにむけて背中を押してくれたご主人の言葉。まったく売れなかった「おしょりん」が映画になるまでの経緯など、これまでの様々な出会いが藤岡さんの人生の転機を奇跡のように良い方向に導いてくれたことが分かり、一期一会の大切さを感じさせられる講演でした。聴く者が体験していないその情景を思い浮かべられるほどの話力と表現力は、これまで培ってこられた壮絶な経験の裏付けなのだろうと思います。今秋に公開される「おしょりん」のエピソードに関しての質疑応答ののち全員で記念写真を撮って講演会は終了しました。 https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin/
約10分の懇親会の準備の間に、会場入り口横のブースで行われた藤岡陽子さんの小説「おしょりん」の販売&サイン会には大勢の会員や来賓が長蛇の列を作り、懇親会の開会を遅らせなければいけないほどでした。
いつものことながら「この方はどんな仕事の方ですか?」「この方はプロの方ですか?」と聞かれるほど台本いらず、ほぼアドリブトークで会場のハートを鷲掴みにする秦志津恵副幹事長(1995文卒)の司会で懇親会は開幕。河合支部長の本日3回目の挨拶は「奇跡的な出会いの連続をモノにして現在の藤岡先生があると理解しました。今年は棟方志功生誕120周年で、全国各地で巡回展などが開催されますが、棟方の作風が変わり世界的に認められるようになったのは、富山県福光町に疎開した際に民藝の大家・柳宗悦との出会いがあったからで、その出会いとつながりを重ねながら拝聴しておりました。その棟方に大きな影響を与えた柳宗悦が同志社大学で教授をしていたことはあまり知られておらず、ここでご紹介しておきます。」との事でした。ご来賓の紹介ののち、ご両親が氷見市のご出身で子どもの頃は夏休みになると氷見の祖父母の家に放り出されたというエピソードを交えてご挨拶された中谷内一也同志社大学副学長・学生支援機構長からは、ALL DOSHISHA募金の寄付先に迷ったら自身が担当の「京田辺校地のスポーツ・コンプレックス建設」へというお願いがありました。ご自身も小説を書いて応募しているというカミングアウトをされた前々支部長の翠田章男顧問(1997商卒)からは、「幸福の女神に後ろ髪はない」という例えから、常に前髪を掴んできた藤岡陽子さんへの感謝の言葉と「乾杯」のご発声で和気あいあいの歓談が始まりました。
席を立ちビール片手に挨拶に回るという、コロナ前の光景が戻ってきた歓談はあっという間に時間が経ち初参加会員の自己紹介タイム。今年の総会は久しぶりに8名もの方が総会初参加され、半分以上が20代というフレッシュな面々。大学や校友会の重鎮、富山県支部のクセ強の諸先輩方を前に、あまりにも堂々と、そして滔々と自分のことを語る自己紹介に圧倒され、これからの富山県支部がとても楽しみになりました。
引き続き行われたのはPRタイム。最初は、同志社大学ボード部の武田監督から、8月6日(日)に富山駅北の環水講演で富山県ボート協会とともに開催する小中高生を対象にしたボート体験会のPR。2番目は、石川県支部のエンターテイナー多田副支部長から、9月16日(土)に「同志社大学TheThirdHerdOrchrstra」が出演する「KANAZAWA JAZZ STREET 2023」 https://kanazawa-jazzstreet.jp/ のPR。3番目は、中川副支部長と森田作夫副支部長(1999文卒)から富山県支部ウインタースポーツ部発足の案内。役員会で承認したっけ?(笑)。早速、横川石川県支部長が入会すると手を挙げていました。
そして最後は、藤岡陽子さんの「おしょりん」販売&サイン会の横でちゃっかりと自身2作目の著作「プリンセス永」を販売していた守山雅昭会計(1994商卒)。「おしょりん」ほどは売れていませんでしたが、そこそこ売れていたみたいです。
たくさんのPRがあったため2度目の歓談に入る時間がなくそのままカレッジソングとチアーへ。本日は総会初参加の2020年卒の体育会OGら3名が担当する予定でしたが、同志社大学應援團OBだと初参加自己紹介で披露した坂本洋さん(2008年工卒)に天からご指名がかかり、ホンマモンの應援團のリードでカレッジソングとチアー、おまけにエールまできってくれました。ステージに上がっていた3名を伴って華やかな演舞となったのは言うまでもありません。
そして閉会の挨拶は中川副支部長。今回、藤岡陽子さんが講師を受けてくれたのは大学時代の同級生であった中川副支部長との絆と積極的なアプローチのおかげ。「自分だったらこんな壮絶な体験はしたくない、タンザニアでマラリアに罹ったら間違いなく挫折している」という話しで会場の笑いを誘い、学生時代の藤岡陽子さんの印象から、今回のお招き至ったエピソードまで、中川副支部長らしい閉会の挨拶で会場の雰囲気は和み、一丁締めで閉会となりました。
同ホテルのラウンジエルミーで行われた2次会には、長谷川副会長をはじめ来賓の皆さんから初参加会員まで28人が、懇親会だけでは話したりなかったのでしょう、終わりを告げるのが憚られるくらいに話に花が咲いていました。役員一同は隅の方で反省会をしながら(笑)。最後は長谷川校友会副会長からとても良い総会だったとお言葉を頂き散会となりました。
次は冬のサロンの予定ですが、準備も着々と進んでいる様子です。また多くの会員の皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
(文責 松井洋 1991商卒)